韓国は最近朝晩は、気温が零下まで下がるのが普通になってきました。この時期になるとそろそろ「キムジャン」の時期か~と思わされる在韓歴7年のミカです。
ちょっとちょっと「キムジャン」ってなんなの?という日本のみなさん、「キムジャン」とは韓国で1年分のキムチを漬けることを指します。今日は今年のキムジャンのレポートをしてみますね。
1 「キムジャン」とは??
さっきも言ったように「キムジャン」とは1年分のキムチを漬けることを指します。
韓国では寒い時期にキムチを漬けて1年食べるんです。
昔は寒い時期に土の中に埋めてたべたそうですが、今はキムチ専用の冷蔵庫キムチネンジャンコがあるのでいつ漬けたって同じなんですが、白菜が一番おいしい旬の時期に合わせて漬けてしまおうということだと思います。
この時期が来ると特に田舎では挨拶が変わります (注)おばちゃんの中だけです(笑)
「김장하셔어요?(キムジャンハショッソヨ?)」
「김장 끝났어요?(キムジャンクンナッソヨ?)」
こんなふうにですね、、、他のうちのキムジャンが終わったのか聞くんですね(笑)
まぁあれだけ キムチキムチ言ってんだからキムジャン大切よね~。聞くよね~。って感じです。
それもそのはず田舎のキムジャンはちょっと規模が違うわけです、今年うちでは白菜100個でしたがそんなのざらで、我が家では、300や400個くらいは昔経験しました。
さらには上には上がいて1000~2000個なんてのも。。。
1週間、毎日白菜と格闘しないといけないわけです(笑)
大量のキムチを漬けるため、親族で一緒にという場合やアルバイトを雇うこともありますし、韓国にはプマシといって暗黙の了解で助け合うということがあります。
ですから隣の家のキムジャンを助けたら我が家にも来いよという、、、何の意味か分かりますよね。
なのでたくさん漬ける家はこの時期はプマシにいかないといけないので忙しいです。うちは姑が年をとってこれができないので量が少なくなってきているというのも一因です。(あとは若者のキムチ離れかな?)
またこんな大量にキムチ漬けてどうするの?と思うかもしれませんがそれは自分たちの親族に分けられるからなんですね、田舎から都会にこの時期の宅配の配送料も増えるようです。
キムチは送るときにしっかり密封できない場合漏れてしまうとにおいもするし、赤い色もつきますよね。
なので配送するときはそれがしっかり防げるように専用のケースまで登場し、それに入れないと発送ができないように数年前からなって郵便局で言い争いするおばちゃんたちを何人かみました。
今では若い人はキムチ離れもあり漬けるのに手間がかかったり親族で集まったり気を使うのが嫌だといういろいろな理由から、キムジャンを家でせずに買って食べたり、市などで共同で簡単にキムジャンができるように行事を開いたりしています。
それはしょうがないと思います、日本でも昔は味噌とかも自分のうちで作っていたじゃないですか?今はほんと手作りしているなんて人は一部だけ思います。手作りは健康にいいし美味しいなんてそれはそうなんですけど、、、現代人は忙しいですしお金があれば出して買いますから。
と思う韓国の片田舎に住むミカです。この風習も半世紀もつかな?ってかんじですね、すごく手間がかかってめんどくさいですから。ちなみにうちでは味噌もコチュジャンもしょう油も姑の手作りです。。。ありがたいですけど。私はぜったーい引き継げませんよ。
って前置きが長くなりすぎましたが実際の工程を大まかにお伝えしますね♪
2 2018年キムジャンレポート
材料の準備
キムチを漬けるにはまず白菜を用意して、、、と思いますが、キムチを漬ける時に入る野菜や調味料などをまず準備しなければいけません。
これが結構手間がかかります。大まかに野菜は、小ねぎや大根人参、海藻などを用意し、食塩・コチュカルは勿論のこと大量のニンニク・しょうがをむいてつぶしたり、煮干しや野菜などを煮てだし汁をとったりと、、、、白菜を準備する前にたくさんの準備物があります。
入るのもは地域によって家庭によって差がありますネ。
白菜の塩漬け
メインとなる白菜を準備します。
この時期はどうしてもキムチを漬けるために白菜が必要なので、市場に行っても白菜は高めですよ~。我が家は姑が畑に植えている白菜を100個抜いてきました!
大量なので普通外で行われます。
写真見えるでしょうか?白菜のお尻のところに縦の切込みを入れるんですね。後で塩漬けするときに半分に割りやすいようにするためです。
そしてきれいに洗ってと思いますが、NONO~!
先にドロドロ虫が付いたままの白菜を塩水に漬けていきます。
これはどうせ塩に漬けた後でしっかり洗うので気にしなくても大丈夫なんです。
その時白菜を半分に割り食塩水が全体にいきわたるようにします。
漬けた白菜は大きなたらいに敷き詰めて上からさらに食塩をのせるんですが、その時白菜の根元だけにのいせるんですね。
その部分は白菜が太いのでなかなか塩分が浸透しないからなんですネ。太い部分がちゃんと漬かっていないとほんとに美味しくないですよね~。
このやって何回かタライに入った白菜を均等な塩分で漬かるように上下を入れ替えます。
こうして何時間か置いてちゃんと全体がつかったら次の工程に移ります。
残った塩分を洗い流す
我が家の場合は、大きなたらいを3つ用意し、水を張りきれいに洗ったら次のタライに、また洗ったらつぎのタライにというように移動させていきます。
忙しくていい写真を撮ることができなかったんですが、2つのタライの横にも一つタライが用意してあります。
きれいになった白菜はこのようにざるにあげて一晩しっかりと水を切ります。
文章にすると簡単なようですが、寒い中大量の白菜を同じ姿勢で洗っていくのは思ったよりも骨がおれます。
この工程が場所も取るし大変なので最近は塩づけされた白菜も売っているんですね~。
調味料を合わせて白菜に塗っていく
キムジャンの前に用意しておいた野菜・調味料などをタライに入れ混ぜていきます。
味はこれはほんとに経験がものをいうという感じで感覚で混ぜていきます。うちの姑は長年(50年くらい?)やっておられるのでちょっと味を見て、不足だというものをパッと足していきます。
写真右上が調味料を合わせたものです。
調味料を少しずつとって白菜に塗りつけていきます。
均等に味がつくように一枚一枚塗ってキムチをいれる大きいタッパに入れていきます。前にも言ったように韓国にはキムチ冷蔵庫がありその中にタッパを入れて保存して食べていきます。
これがキムチ冷蔵庫、けっこう大きいですよ。最近は普通の冷蔵庫のなかに内蔵されているものもありますよ。
キムジャンをした日に決まって、食べるメニューがありますがそれはポッサムです。ポッサムは豚肉に塊を長時間ゆでたものですが、これと一緒に漬けたてのキムチを食べるととても美味しいです♡
漬けたてのキムチは全体に調味料が漬かり切っていないので縦に細長く割いて食べるのが基本ですヨ。
大まかでしたがキムジャンはこんな感じで行われる家庭行事です☆
3 まとめ
家庭ごとにキムジャンのやりかたもこまごまと違いますが、おおまかにこんな雰囲気で行われます。
だいたい2~3日(準備する期間も入れれば1週間くらいかかるかな?)にかけて行われます。この期間、結構体力勝負なので、ひ弱な私は風邪をこじらせて熱がでてしまい大変でしたね。この時期寒いですからね~。
私にとっては毎年やってくるあたりまえのことですが、日本の皆さんには「へぇ~」ってかんじですよね。こんな感じで韓国で出てくるキムチは作られるということを知って食べるのもいいかなっと思い記事にしてみました♪